【ケアイスト活動報告】令和8年熊本地震の被災地・宇城市松合町へ、ボディケアボランティアに伺いました
2026年9月9日、ケアイスト協会として、令和8年熊本地震(2026年7月28日発生)で被災した熊本県宇城市松合町を訪れ、ボディケアのボランティアを行いました。
きっかけは、一本のご相談
きっかけは、知人を通していただいたご相談でした。
「大きな被災地域にはさまざまな支援が入っているけれど、小さな地域まではなかなか届いていない。地域の皆さんに、少しでも癒しの時間を届けられないだろうか」
松合町は、高齢の方も多い小さな町です。8月末、まずは担当の方との打ち合わせを兼ねて現地を訪れました。
画面越しに「知る」ことと、現地で「感じる」こと
被災地の様子は、テレビやスマートフォンで見ていました。でも、実際にその場に立つと、感じるものはまったく違いました。
目に入る景色。空気。音や匂い。肌で感じる温度。そして、そこで暮らす方々の様子。
画面越しに知ることと、五感で感じることは違います。だからこそ、こちらから一方的に「何かをしてあげる」のではなく、まず現地の声を聞きたいと考えました。必要とされていることに、私たちにできることで応えたい。そう思って当日を迎えました。
ケアイスト3名で、22名の方へ

当日は、私を含めたケアイスト3名で伺いました。2名が施術を担当し、朝10時から16時まで、22名の方の身体をケアさせていただきました。
もう一人のメンバーは、赤ちゃんと一緒に参加してくれました。
高齢の方が多い地域です。赤ちゃんがいるだけで自然と会話が生まれ、皆さんの表情がやわらいでいきました。その光景を見ながら、

「ケアは、施術することだけではない」
と感じました。
身体に触れること。話を聴くこと。一緒に笑うこと。ほっとできる時間を過ごすこと。そのどれもが、その人にとってのケアになり得ます。
被災の前からの日常が、そこにある

ケアを受けてくださった方の中には、ご家族の介護を続けている最中に、地震が重なった方もいらっしゃいました。忙しい合間に時間をつくって来てくださり、「本当に嬉しかった」と声をかけてくださいました。
地震後の片付けで身体中が痛いという方が、ケアの途中で涙を流される場面もありました。
被災したからといって、それまでの日常がなくなるわけではありません。介護も、仕事も、家族のことも、自分の身体のこともある。そこに被災の負担が重なっているのです。
だからこそ、ほんのひとときでも身体を休め、誰かと話し、少し笑う。そんな時間をつくることも、私たちにできることの一つだと思います。
私たちにできることは、大きくない。でも、確かにある

ケアイストに、壊れた建物を元に戻すことはできません。被災前の生活を取り戻して差し上げることもできません。
でも、身体に触れること。お話を聴くこと。その方の経験に心を寄せること。そして、身体の力を抜いていただける時間をつくること。それなら、私たちにもできます。
ケアイストとして大切にしてきたことは、サロンや施術室の中だけでなく、地域の中でも活かせる。今回、そう実感しました。
「どこが一番大変か」だけでなく、「どこで何が必要か」
被害が大きく、広く報道される地域には、多くの支援が集まります。それはとても大切なことです。
一方で、規模の小さな地域には支援が届きにくいこともあります。今回の活動は、まさにその声から始まりました。
私たちが「やりたい支援」を届けるのではありません。その地域、その人に必要なことに、できることで応える。これからも大切にしていきたい姿勢です。
学びは、自分から始まり、地域へ広がる
一緒に活動してくれたメンバーは、普段はそれぞれの場所で暮らし、仕事をしながら、身体や心について学び、技術を磨いている仲間です。
ケアイストの学びは、資格を取るためだけのものではありません。
まずは自分自身のために。
家族や大切な人のために。
仕事の中で。
そして、地域の誰かのために。
自分が整っているから、目の前の人にも心を向けられる。その学びが、今回こうして地域の中で誰かの役に立ちました。
一度きりで終わらせず、月に一度
しばらくの間、月に1回程度、松合町でのケア活動を続けていく予定です。
被災直後だけでなく、少し時間が経ってから出てくる疲れもあります。日常が戻るにつれて張りつめていたものが緩み、そこで初めて身体や心の疲れに気づくこともあるかもしれません。
その時々に何が必要とされているかを聞きながら、一人ひとりと向き合い、できることを一つずつ積み重ねていきます。
「近くにケアイストがいるから大丈夫」
ケアイスト協会が目指しているのは、資格を持つ人をただ増やすことではありません。全国各地にケアイストがいて、地域の中で人と人がつながり、学び合い、支え合えることです。
身体が疲れたとき。心が疲れたとき。少し立ち止まりたくなったとき。
「近くにケアイストがいるから大丈夫」
そう思ってもらえる存在が、それぞれの地域にいる。松合町での活動は、その未来につながる小さな一歩だったと思います。
最後に、私たちを受け入れてくださった松合町の皆さま、活動につないでくださった皆さま、そして一緒に活動してくれたケアイストの仲間に、心から感謝いたします。本当にありがとうございました。
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▶ ケアイストってどんな人たち?資格取得後も学び続ける理由
▶ 令和8年熊本地震に際して(協会からのメッセージ)

